THE社員教育マニュアル
後継者・二代目に必要なトップマネジメントと経営者の育成
事業を継続させる意志がある限り、経営者や経営トップはいずれ誰かに会社を引き継ぎます。
あるシンクタンクによる後継者問題に関するデータでは、従業員30人未満の企業では、すでに後継者が決まっている会社は約6割に上り、ほぼ子供か子供以外の親族が継承する場合が多い。特に土木建築業や不動産賃貸業では8割がた後継者は決まっているようです。継承の問題点は「後継者本人のやる気」や「経営のノウハウ・営業のやり方」などが問題になります。ノウハウなどは教えれば覚えられると思いますが、事業がうまくいっていない時などでも経営していく覚悟ややる気が最も大切になっていきます。
一般的に経営者の子息が継承することが多いようですが、仮に息子だとしても、初めから自社で働くよりも、まず他の企業に勤めることによって世間を知り、様々な経験を積んだ上で自社に迎え入れたほうがうまくいくケースが多いようです。世間を知らずに後継者として社内で働くと、どうしても周りが甘やかしてしまって、経営の厳しさや現場の理解がないままに会社を継ぐと、結果的に経営はうまくいかないでしょう。
中堅企業や特に大手企業の場合は親族以外の継承も非常に多く、最近では社内の生え抜きではなく、外部からプロの経営者を招聘するケースも増えてきています。また、日産のカルロス・ゴーン氏やソニーのハワード・ストリンガー氏のように、日本企業でも外国人の経営者を後継者として招聘することも珍しくなくなってきています。
二代目というと世間では「ボンボン育ちで甘やかされている」というイメージがあるかもしれませんが、実際は、「創業者が築いてきたものを壊せない」、「今の取引先や従業員とうまくやっていけるか」などのプレッシャーが非常に強いものです。会社の財産で目に見えないものの中で「信用」というものがありますが、取引先が中小企業の社長の場合は特に、「あの社長だったから今までつきあってきた」ということも非常に多いものです。そんなとき、今まで築いてもらったレールを壊さずに、二代目独自のさらに新しい販路を作っていくということは非常に難しいものです。
「会社は人だ」とよく言いますが、既存の従業員に関しても、核となる社員や役員にがんばってもらうためには仕事のみならず尊敬できる人格も二代目には求められてきます。最近では二代目のための講習やセミナーも盛んです。
二代目が会社を経営していくにあたり、外部の経営コンサルティングを頼むのも一つの選択肢です。
特に親など、親族の先代経営者の死亡などにより、突然事業を継承しなくてはならない場合は、仕事のことを相談できる相手がいないことも多いものです。そんなときに自分の視野から見えなくなっている面を気づかせてあげて助言できる人がいれば、道を大きく外れることなく問題を解決していくことが可能になります。
また、これから二代目を探す場合や、すでに後継者が決まっているがどのタイミングで継承するかなどを経営コンサルティングに相談するのもいいでしょう。
近年では、二代目などの後継者がスムーズに事業を継承できるように「トップマネジメント」の研修を行なっている会社が増えてきています。経営者としての心構えから役員の扱い方、経理面を含めた数字にさらに強くなるための経営術など、多岐にわたって学ぶことはたくさんあります。経営トップである以上、常に自己を高めていく作業は必要ですが、基本的なことからトップマネジメント研修・後継者研修を受けることもスピード経営には欠かせません。
また最近では、各種経営セミナーは人気があり、特に後継者に関する後継者セミナーは受講料何十万という場合でも積極的に申込する人が増えています。
次世代の経営者を育成するには長い目で見る必要があります。30代の管理職でも10年後は優秀な経営者候補になる可能性があります。そこから経営者育成をしていってもいいのですが、体系的に経営者育成をマネジメントに組み込んでいくのもいいでしょう。
経営者には戦略的に考える力やリーダーシップ、人材の育成力などが求められていきますので、普段から意識して後継者候補の育成を行なっていく必要があります。
外部から招聘する場合でも数年は会社のことを知ってもらいながら経営者の育成をしていくのもいいでしょう。事業の戦略的な部分で理解が深まれば経営を引き継ぐときにもより適したアドバイスが可能になります。
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